親の言うことを聞かない子どもが、保育士なら聞くのはなぜ?

素敵な保育士さんっていますよね。いつもニコニコ子供に優しくて、でも甘やかすわけじゃなく、しっかり叱ってくれる。当然子供もよく言うこと聞く。どうしてそんな対応ができるの?


保育士だからできる接し方のベース、それがあれば、あなたもそうなります。そして子供が保育士の言うことを聞くもうひとつの理由も知っておきましょう。

保育士は親よりも子供と冷静に向き合うことができる

まず、親と保育士の根本的な違いを押さえましょう。当たり前なんですが、 子供が自分の子供であるか他人の子供であるかということです。 じゃあその違いが引き起こす子供への接し方の違いって何なんでしょう?

例えば買い物に行った時、 お母さんが、小さな子供をひどく怒っている 場面に遭遇したとします。 子供は 泣き叫んでいる。そこにまた追い討ちをかける様にお母さんの厳しい言葉。 子供は意地でも泣き止まないぞっていう様相で泣き続ける。

きっとあなたはこう感じるの ではないでしょうか?あの子かわいそう、お母さん あんな怖い顔して怒っちゃって、よけい泣くだけなのに。ちゃんと子供の気持ちを聞いてあげればいいのに。

もしくは、 わかるわかる、私も怒っちゃうよ ~、でもママ落ち着いて、がんばれ。ってお母さんを応援したくなるでしょうか。

どちらにしても、子供がどんな気持ちは泣いてるかも安易に想像できるし、 親がどんな対応すれば子供が泣き止むかも簡単にわかる。他人のことなら、 一歩下がって冷静に見ることができるんですよね。

ところがいざ自分の子供のことになると、あなたもすぐにそのお母さんの様になれちゃうんじゃないでしょうか 。ついつい感情的になっちゃう。親が感情的になれば、子供も感情的になる。言うことを聞かない子どもになる原因ですね。

一歩下がって、その状況を客観的に観る。そうすると心はそんなに乱れないのです。感情的になることもない。

保育士さんは自分の子供でないからこそ、その分子供と冷静に接することができるのです。だから子供もしっかりと自分の気持ちを受け入れてもらったと感じることができる。 保育士さんの言うことを聞くのです。

保育士さんになったつもりで、他人の子供を扱うように、あなたの子供と接してみてください。きっと何かが変わります。

自分の子供だから自分のもの、そんな思い込みに気づく

他人の子供を扱うように接する、というのはどういうことか?

それは子供を自分の所有物だと思わない、ということです。その子のこととなんてどうでもいいと思ってしまったり、愛情をかけないで接する、という意味ではありません。

子供という存在=いのちそのものへの感謝、 本来それは、自分の子供だから、他人の子供だからという区別のないものです。理想論のように聞こえるかもしれませんが、素晴らしい教育者というのは、自然にそういうことができている人なのだと思います。

自分の子供が何よりかわいい、という本能的な母親愛情フィルターがあってこそ、子供がちゃんと育つという側面は当然あります。親バカってやつです。これはこれで子育てになくてはならない要素なんです。

でも親バカと、子供を自分の所有物だと錯覚することは別のことです。

親が子供を自分の所有物のように思う、その思いが強すぎると、将来的にいろんな形で親子関係に問題が勃発します。

子供が十分すぎるほど大人の年齢に達しても、子離れできない親と親離れできない子供が依存しあう状況が続いたり、子供を自立させたくない親の過保護・過干渉が子供を苦しめることになったりします。

これらは健全な親子関係とは言えません。

子供は自分の所有物、という思い込みを捨てる

子供が幼ければ幼いほど、子供と自分を独立したお互い尊重されるべき個人だということ、そう捉えるのは難しく感じられることでしょう。でも子供が小さい時からこれを徹底していないと、小学生になったから中学生になったからと、その時点でいきなり切り替えられるものでもないのです。

子供を自分のものとして感じるのが許されるのは、子供がおなかのなかにいる時だけなんじゃないでしょうか。

実は私は第三子の出産の時に、へその緒を自分で切るという体験をしたのです。へその緒にハサミをいれたその瞬間に「赤ちゃんバイバイ」って、心の中でつぶやいてました。

なんだか妙に寂しかったの覚えています。でもこれは私にとって、自分と赤ちゃんは別々の人間だということを、身体の感覚として叩き込んだ貴重な体験だったのです 。

子供は自分のものではない、自分のものじゃないんだから思い通りにならなくて当たり前。そうしっかりと自分に言い聞かせる。

これは長期間にわたる子育てを楽しいものにするために、そして適切な親子の関係性を築いていくために、怠ってはいけない重要な準備です。

もちろんこれは、なかなか大変なこと。最高難易度の準備です。実際ほとんどの親はできてないし、100%できているほうが不思議かもしれません。

だからこそ、しっかり、自分に言い聞かせるのです。何度も何度も繰り返しね。

何事もしっかり準備ができていれば、スタートしたあとはスムーズに進んでいくものです。

保育士の子供への接し方から自分を省みる

親と違って、最初から子供を客観的に観ることができる、というアドバンテージを持っているにもかかわらず、子供が言うことを聞かない保育士さんって、たまにいますよね。

もしかしたらあなたは、そんな保育士さんにいろいろと不平不満を持っているかもしれません。でもここはせっかくなので、なぜ子供はこの保育士さんの言う事は聞かないんだろうって、冷静に分析してみましょう。例えば、こんな保育士さん。

子供の目線に立てていない。子供の成長段階を理解していない。頭でっかち、保育指針や本で得た知識を重要視している。ルールありきで、子供がみえてない。子どもは日々成長している個性的な生き物だから、マニュアル的な対応は通じない、ということを知らない。

自分や園の都合を子供に押し付けている。子供は先生である自分の言うことを聞くべき、保育園の予定に従ってきっちりと物事は進めるべき。それが思い通りにいかないことにイライラしている。子供になんとか言うことを聞かせようと、がちがちに肩に力がはいってしまっている。子供への物言いが厳しすぎる。感情で怒っている。

子供のこと大好きでこんなに頑張ってるのになんで?どうして子供は私の言うことを聞いてくれないんだろ、親がちゃんとしつけしてくれてればな、なんて人のせいにしてうだうだ悩んでるだけ。原因が自分だと思っていない。だから原因を分析できない。だから状況は何も変わらない。

こういう言動はひとことで言ってしまうと、保育士と子供の関係性を対等だと思っていないことから起こります。まぁ、これ、保育士さんに限ったことじゃないですね、学校の先生や親にもあるあるの言動です。

あなたは子供は親の言うことを聞くべきだと思い込んでませんか?なぜ言うことを聞いてくれないんだろう、という思いの裏には、これが潜んでいることに気づきましょう。親子関係は対等なものです。これは親子関係に限らず全ての関係性においていえることです。

人の振り見て我が振り直せ、です。どんな保育士さんも自分の子育ての参考になりますね。


素敵な保育士さんは、子供に言うことを聞かせようとしていない

いつもたくさんの子供に囲まれている、子供に人気の保育士さんっています。どうしてあの保育士さんの言うことは子供たちよく聞くんだろう?

それはベテラン保育士だからとか、保育士としての経験が浅いとかそういうことはあまり関係ないのですね。若い新人の保育士さんでも、とても子供に好かれてる方っています。

彼らは、子供に言うことを聞かせようとしていません。

言うことを聞かない子どもが、なぜ言うことを聞かないかに寄り添う。子供が何をしたいのかに寄り添う。いつも子供の心に寄り添っている、ということです。子供の気持ちをしっかりと聞いてあげている。

彼らをみてると、本当に子供が好きなんだな~というのが伝わってくる。いや、ほんと自分の子供でもないのにスゴイ。頭がさがります。

そういう保育士さんに出会えたら、素直に子供への関わり方を勉強させてもらいましょう。

こうあるべきだ、に囚われていません。その子の本質と可能性を見てくれているのです。

保育士はママじゃないから、子供は言うことを聞く

家では全然、言うことを聞かないのに、保育園での様子をみてると、なんかいい子なんだよね?なんで?私のしつけ方が悪いのかな。どうやったら子供があんなに素直になるの?

なんて悩まないでくださいね。大丈夫、あなたはちゃんとしつけしてますよ。

子供があなたの言うことを聞かない理由は、ママだから甘えていい、ママにもっと相手してほしい。そういう場合もよくあるのです。

保育園でいい子、家庭では言うこと聞かない子ども、これは当たり前。はっきり言って、逆に家でいい子なのって、気持ち悪い。親が子供に気を遣わせてしまってる証拠です。

あなたは仕事や家事で疲れているかもしれませんが、子供も保育園でがんばってる。緊張してるんです。保育士さんの言うことをちゃんと聞いてね。

子供なりにたくさんその日のストレスを抱えて家に帰ってくるんだと思います。

お家はリラックスできる場所でいいんじゃないかな、 言うことを聞かない子どもがふつうだよ~。で、よくないですか?

時には、言うことを聞かない子どもであることを喜んでみましょうよ!

あなたに甘えたいから言うことを聞かない、そんな時はちゃんと子供の心に寄り添える親でいたいですね。しっかり相手をしてあげてください。

まとめ

保育士さんは保育士のプロ、あなたは母親のプロです。役割が違うので、保育士さんと同じように子供に接しなくてもいい。

でも素敵な保育士さんのいいなと思うところは真似してみて。 子供が自分のものではない、という大前提があるからできる、感情に飲み込まれない対応はそのひとつでしょう。

あなたはあなたの子供が何よりも大切な、愛情たっぷりの親バカでいい。それは母親にしかできない接し方です。

でもそれを子供を自分のものと思うことと混同しないで。親と子は独立した個人として対等な関係であることを、いつも自分に言い聞かせましょう。

そして保育士さんの言うことは聞いても、お母さんだから、甘えられる、お母さんだから、 言うことを聞かない。

そんな子どもの心に気づいてあげて。否定しないで、大らかに受け入れてあげる。そんな時はたっぷり甘えさせてあげましょう。

お母さんの前でだけは、言うことを聞かない子どもでいられる。それって子供にとってすごく幸せなことです。

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