2歳の子供にしつけはどこまで必要?厳しくして大丈夫?

2歳。今までかわいかった赤ちゃんが言うことを聞かなくなる。何を言ってもイヤイヤ。どうしよう、どうしつけする?どこまでしつけたらいい?ママ初心者はついつい力が入ってしまいますね。あなたのしつけ、厳しすぎてるのかもしれません。


焦らないで。しつけをするには、子供側にしつけをうけるだけの準備が整っていることが大前提です。

原則、2歳の子供にしつけは必要ない

しつけって難しく感じますか?いろいろ悩みますよね。

イヤイヤ真っ盛りの言うことを聞かない子供に、どうやってしつけをしたらいいのか?

一生懸命しつけしようとしているのに、うまくいかない。しつけに必死になりすぎて厳しすぎてるかも。怒ってばっかりでいやになる。

あなたは今そんなふうに悩んでしまってるんでしょうか?

はい、それ全部悩むのやめましょ

だって2歳児にはまだしつけは必要ないからです。まだ子供の側がしつけを受け入れるだけの十分な発達段階に達していないからです。準備のできていない相手に親が勝手に熱くなったって、疲れるだけ損。

しつけしなくていいって思えば、しつけについて悩まなくてよくなります。今悩んでる時間を、もっと子供に寄り添う時間にかえてしまいましょう。そうすれば楽しくなります。

2歳児なら、厳しくすれば親の思い通りにすることはできる

どういうこと?小さいときからちゃんとしつけして言うことを聞かせなきゃダメでしょ、ちゃんといい子に育てなきゃ。しつけしないなんて、親としての責任放棄。って反感もった方もいるでしょう。

小さいときから、厳しくしつけておかないとワガママになる?悪い子になる?子供が将来困る?親が将来苦労する?

結局、いい子ってどんな子ですか?

あなたの思う「いい子」って、もしかしたら親にとって都合のいい子供ってことじゃないですか?だったらしつけは簡単、子供の言動を親の思い通りに制約するとこで「いい子」はできあがりますよ。怒ったり、脅したり、罰を与えたり・・・とことん厳しくすればいいんです。(もっともこれは親としての本当の厳しさではありませんが)

あなたはお子さんを、世間からみた理想の良い子にしたくて悩んでるだけかもしれません。もっと言えば、あなたがちゃんとしつけをしているリッパなお母さん、という世間の評価がほしいのかもしれませせん。

しつけの目的がそうであるなら、きっと小さいときからしつけは必要なんでしょうね。

親後さんが厳しくて、まわりからみたらよくできたいい子、お勉強もできて、挨拶もハキハキして、生徒会や部活もがんばって、当然有名高に進学。「優秀なお子さんですね。羨ましい。どうやって育てたらそんな子になるんですか。お母さんがしっかりされてるのね」

そう言われて育った子供が、本当に幸せになるかどうかは誰も保証してくれません。

あなたにとって「しつけ」って何ですか?あなたがしつけをする目的って何ですか?誰のためですか?改めて考えてみましょう。

2歳の子供の身体能力や脳はどこまで発達しているか認識する

しつけ云々を考えるより前に、まず知っておいてほしいことがあります。

2歳ってどういう年齢ですか?身長はどれくらい?内臓組織の成熟度は?運動能力は?言語能力は?社会性はどの程度?脳の機能の発達は?

あなたは答えられますか?

改めてこんな質問をしたのは、「2歳児は大人と違う」ということをまず認識しておいてほしいからです。

そんなの自分の子供の成長のことくらいわかってるよ、あなたはそう言うでしょうか。少ししゃべったり、自由に歩くようになったりで、外見はそこそこ人間らしくなってきた2歳児を、ついあなたな大人の小さい版って勘違いしてしまってませんか?

大人なら当然できること、理解できること、それが2歳児にはできません。身体の機能も脳の発達もまだまだ途中だからです。

親が子供の発達段階を理解して、それに応じた対応をしなければ、親子お互いの不幸になってしまいます。

2歳児の身になって、伝わる言葉を選んで伝える

子育てや教育というものには順序があります。年齢に応じて、性別に応じて、その子の個性に応じて、気質に応じて、などなど。

同じことを伝えるのでも、誰にでも同じ言葉で同じように伝わるということは100%ないと思ってよいでしょう。

自分の思いを伝える時は相手の言語で伝えなければなりません。相手の発達や理解の程度に合わせるということです。

難しく考えなくてもいいですよ。親として気にかけたいポイントは大人としての親の先入観や価値観を子供におしつけないということ。

子供の身になってみるということ。自分が2歳児だったらどうしたいんだろうって想像力を働かせてみること。

2歳の子供は好奇心いっぱいで毎日成長しています、昨日できなかったことが今日は出来るようになる、ママも一緒に好奇心いっぱいで楽しんで。

子供の成長をみること以上に面白いことなんて、そうそうありません。その成長のお手伝いをしてあげればいいいのです。

「ダメ」も「早く」も2歳児の成長には邪魔なだけ

しつけは必要ないって言われたって・・・2歳児ってみてて冷や冷やなんですよね。とにかくよく動く。だまってベビーカーに乗ってるのが好きな子もいるけど、そんな子は少数派ですよね。

少し目を離したスキにいなくなる。道行く人にぶつかりそうになる、はしりすぎて転ぶ。ママは心配で危なっかしくて、つい「ダメ」の連発。その気持ちよ~くわかります、わかりますよ。

成長段階として、2歳から2歳半くらいの子供というのは、障害物に全身で立ち向かうことが大好き。例えば、強い風が吹いてるとそれを向かい風にして突き進んでいく、水たまりなんかがあるとあえてそこを通る、階段は一段ずつ歩くんじゃなくて飛び降りる。

ウチの娘も2歳のころはマンションの間のいわゆるビル風をうけると異常にはしゃいでいたものです。懐かしい~。

さらに2歳半ころからは片足をあげたり、背伸びをしたり、手を高くのばしたり・・そんな何かとオプションをつけた動きができるようになります。

楽しいでしょうね。どんどん身体が動くようになっていくんだから。思いのままに身体を動かすことで、「できる」がふえていく、その満足感でさらに成長する。

だからそんな子供に「ダメ」を言わないでほしいんです。あなたの「ダメ」は子供の成長に逆行するものです。成長を押さえつけようとするものです。子供に無理な力をかけてるってことですね。

そして2歳児はあなたの思うスピードで「早く」は動くこともできません。とはいえ親にも都合がある。ゆっくり歩いてる子供をつい抱っこしてしまったり、夢中になっているものから引き離したり、やろうとしていることをやってあげてしまったり。「早く、早く」を無理強いしてしまうんですね。

これは子供の「できないこと」を増やすことになる。「自分はできない子だ」という思い込みをじわじわ子供に植え付けていく、それが将来無気力な子供、エネルギーの低い子供をつくってしまうかもしれません。

「ダメ」と「早く」、試しにしばらく我慢してみませんか?2歳の子供の言動を、なんておもしろいんだろう~、って余裕をもって楽しめると思いますよ。


2歳児をどこまでしつけるか、それは生命の危機に対してのみ

「ダメ」や「早く」をもし言う必要があるとしたら、命の危機のある時だけ。

しつけというかどうかはともかく、いきなり道路にとびだしそうになったり、海水浴場で波の大きいとことろにむかっていこうとしたり・・・そんな時はその行動阻止しなければなりません。

そして車通りの多い場所では子供を遊ばせない。水場で遊ぶときにはどんなに浅いところでも親は絶対に目を離さない、ちょっとの間でも子供だけにしない。横断歩道は手をつないで渡る。というようなことを徹底すればいい。

2歳児に適した環境を整えてあげるということですね。「ダメ」は言わなくていいいのです。あとはしっかりと見守って、自由に遊ばせてあげましょう。

何年も前の話になりますが、都心のある大きな交差点で、怒りオーラがんがんのお母さんが2歳くらいの子供をほって、ずんずんと横断歩道を渡っていった光景を目にしたことがあります。理由はわかりませんが、言うことを聞かない子供への罰だったのでしょうか・・泣きじゃくりながら、ママからだいぶ離れて子供が横断歩道を渡っている途中に信号はすっかり赤になってしまい、それでもお母さんは振り向きもしませんでした。もちろん発車する車はなかったですがね。いまだにあの時のぞっとした感覚は覚えています。

まだ判断力のない2歳の子供の生命の安全を確保すること、しつけより何より最優先すべきことです。

親としての経験値はまだまだ。自分は未熟だと心得る

まあでもね、「ダメ」も「早く」も言ってしまうんでしょうね。ある程度は仕方ない。いつもいつもじゃなければいいんですよ。そしてこれらを「しつけ」だと勘違いしていなければ大丈夫です。

「ダメ」を連発して、溢れ出る2歳児のエネルギーをおさえつけておいて、これが親として子供を危険から防ぐため、安全を与えるための「しつけ」だ、というのは大きな勘違いです。

「早く」で、2歳児の好奇心を中断させておいて、子供は親の言うこと聞くのが当たり前だからこれは「しつけ」だ、と思っているのは勘違いです。

ベテランの親にさえよくある勘違いですけどね。

私の子育てでは「ダメ」や「早く」はあまり登場しませんでしたが、それでも長女が2歳のころは、かなり理不尽な言動をやらかしていたと思います。今思えば、単に私が感情のコントロールができていなかっただけ。しつけでも何でもありませんでした。まだまだ親として未熟だったんですね。

だいたい最初の子供というのは、親の子育てモニターにならざるをえない運命のもとに生まれてきてるわけです。

親を成長させる使命をもって生まれてきてくれてるんですね。(長女よ、ごめん、そしてありがとう)

それをしっかり心得て、謙虚になる。たった2歳の子供に対しても敬意を忘れないでください。親子関係は対等なものです。親子一緒に成長していきましょう。

まとめ

2歳の子供の言動で規制しなければならないものは、ほとんどありません。親のフィルターを押し付けて子供の好奇心を規制する行為を「しつけ」と言い換えないでください。

2歳という年齢では、まだしつけをうけるための十分な準備はできていません。しつけをしたければ時期を待ちましょう。本当にしつけが必要な年齢は後々やってきます。

2歳児の毎日は好奇心とチャレンジの連続です。

やってみようかな、できるかな、ママがみててくれる、じゃ安心、やってみよう、できた!この繰り返しで成長していくんです。

もう少しでできる!それにいつもチャレンジしてる2歳児。どこまでもその好奇心、つきあってあげたいですよね。親子で一緒にワクワクです。

2歳児に必要なのは「しつけ」なんかより、親の「待つ」という行為なんです。焦らないで。ゆったりと見守ってあげましょう

親都合の「ダメ」で子供の行動を規制しても、本当の安全も安心もつくれません。

見守ってくれる、待ってくれる親の存在が子供の安心安全な場所になるのです。

そんな空間のなかで、子供はのびのびと育っていくことができるでしょう。

こちらの記事もご覧ください  ⇒イヤイヤ2歳!子供が言うことを聞かないときどうする?

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