母子家庭って大変、両親そろった子供からすればハンデがいっぱい。だから私が頑張らなきゃ、ってひとりで背負いすぎてませんか?そんな状況での子供の反抗期、どうすればいいかわからなくなって当然です。
ここでは母子家庭だから起こりうる状況について、子供の気持ちと対処法についてお伝えします。
母子家庭の子供の反抗期は何が特別?

母子家庭の子供の反抗期だからと、特別なことは何もありません。母子家庭でない家庭の子供と同じように、その子の成長過程として起こるべき事象が年齢を追って順番に起こっているだけです。
私がシングルマザーだから、自分たちはみんなと比べて特別だ、ともしあなたが思っているとしたら、それが子供の気持ちに影響を与えてしまいます。
母子家庭の子供の反抗期が特別なものとなってしまうのは、こんな場合です。
もはやこのご時世、母子家庭自体そんなに特別なことではありません。どんな家庭にも、その家庭それぞれの悩みや葛藤がある。外からみれば何の問題もない幸せいっぱいの家庭にみえていても。
人は他人のほんの一部分しかみえていないものです。
それなのに、その一部分だけと自分を比べて、卑下してしまう。自分はどうして恵まれていないのかと、人を羨んだり妬んだりしてしまうことがあるのです。
そもそも他の家庭なんて気にすることはない。あなたたちの幸せと、他人の家庭事情は何の関係もないのです。
他と比べることはない。比べるという行為から不平・不満は生まれます。他の家庭の事情なんて本当は知らないのに、勝手に妄想して、比較して、落ち込むというエネルギーの無駄遣いをしてしまうのですね。
自分たち家族が、どう幸せであるのか。自分たちの現状がどうであるか、そのことだけに向き合えばいいのです。
そしてそこから何ができるのか?どうしたいか、どうなりたいか。
母子家庭だからできないこと、ばかりに目をむけないで、母子家庭だけど何でもできる、くらいに思っておく。母子家庭である事情は様々でしょうが、あなたがシングルマザーになる、という選択をしたこと(あるいは不可抗力)によって、今こうなっているということを、まずは肯定する。
そしてその現状を力いっぱい生きているということに、しっかり自信をもってください。子供に対して何の負い目も感じることはありません。
母親が堂々とシングルマザーでいてくれると、子供も安心して、堂々と反抗期を迎えることができます。

シングルマザーが知っておきたい子供の気持ち
子供の反抗期がとうとうきてしまったみたい、シングルマザーだから子供の気持ちがわからないの?シングルマザーだから子供の反抗が酷いの?なんて自分を責めないでください。そんなこと決してありません。
反抗期なのだから、子供の気持ちなんてわからなくて当然!それに反抗の程度や種類は子供によって様々。母子家庭のせいでもあなたのせいでもないですよ。
子供の反抗期には親は困惑し、イライラする、これは全国共通です。
そんな中で、親は自分自身と向き合わざるを得なくなる。改めて自分達親子がどのような関係性であるのかを知ることになる。これは子供の反抗期の恩恵ですね。
シングルマザーということが子供の反抗期の状態に影響するのではなく、どのような親子関係であるかが影響するのです。
母子家庭だから起こりやすい問題点があるとすれば、それは子供の役割が変わってしまうことです。
シングルマザーの場合、子供が父親の役割を担おうとすることがあります。とくに息子の場合はそれが顕著です。自分がママを守らなきゃ、しっかりしなくては、と子供であることをやめてしまうのです。
娘の場合だと、母親に気を遣いすぎたり、相談相手になってあげなくちゃと、頑張ったり・・。
いずれにしても、本来子供から大人への成長過程で必ず通らなくてはならない段階を飛び級してしまう。そんな場合、子供は反抗期という、本当の自立のために経験すべき時間がもてなくなってしまうのです。
反抗期を体験し損なって、それでもなんとか自立せざるを得なかった子供が大人になったとき、「本当はもっと子供でいたかった、子供として甘えさせてほしかった」、という思いに気付くことになるかもしれません。
そうならないように、子供が子供でいたいという本当の気持ちは知っておいてあげてください。子供には子供としての時間を十分に味あわせてあげて。そして子供の特権、いつでも母親には甘えていいということを、日々伝えておきましょう。
そうすれば立派な反抗期がやってくるのです。
離婚は反抗期の子供の気持ちにどんなダメージを与えるのか
離婚での母子家庭の場合、これだけはしてほしくないな~と思うことがあります。
それは父親を悪く言うことです。
母親から聞かされる父親の悪口は子供の気持ちに与えるネガティブな影響が大きく、健全な成長を阻むものになってしまいます。子供の反抗期がきたときには、場合によってはうつ病や非行などという病的な状態になる可能性もあります。
夫に裏切られたなど、つらい思いをして離婚に至った場合、まだ相手を許せないと思っている場合にみられるケースです。
子供に、どんなに父親がひどい人だったかを話したり、子供のある言動を指して、パパそっくりね、なんて否定的に言ったりする。子供は辛いです。
子供は、どんなひどい親だったとしても、(本人は気づいてない場合もありますが)、親のこと本当は大好きです。常に愛されたいと願っていて、迷惑かけたくないと思っている。
大好きな母親がいつも父親の悪口を言っている。ママはパパが嫌いなのか。だったら嫌いな人の子供である僕も嫌いなのかな、僕はいない方がよかったのかな。
自分の存在自体が母親の迷惑になっているのかもしれない。という思いは、どんどん自己肯定感から遠くなります。自我を確立しつつある反抗期に、こうなると厄介です。
逆に両親お互いが離婚ということにちゃんと納得していて、離婚を完全に過去のある出来事、人生の通過点くらいに捉えている、離婚後に問題を引きずっていない。
両親が互いを子供の親として尊重している場合、子供の気持ちに及ぼすダメージはほとんどありません。あったとしても時間の経過とともに自然に薄れて消えていく程度のものです。
子供自身も離婚の事情はわからないにしても、両親の問題と自分の問題を切り離して考えられるからです。
「親は親、自分は自分」子供が反抗期を経て、そこから卒業するために大切なこの分離感。それは親が自分の人生に責任をもっているからできること。親が自立した大人であることが子供の自立のためには不可欠です。
決して離婚という、親の問題に必要以上に子供を引き込まないでください。
離婚自体が将来子供の気持ちにダメージを残すのではなく、離婚後の両親の態度が大きなダメージを与えることがあるのです。それを十分認識しておきましょう。
母子家庭の子供の反抗期に、できないこととできること
母子家庭、大変だと思います。子供の反抗期が重なった時は尚更です。
だったら親、兄弟、友人、ほか助けてもらえそうな人、総動員してどんどんヘルプを要請しましょう!
迷惑かな、なんて気にする必要はないですよ。頼られて嫌な気になる人はいない。目の前に困っている人がいたら何とかしてあげたい、それが人間の本性です。そうして世の中うまくまわっている。
いつか自分が助けてあげる役になることもある。でも今は助けてもらうのがあなたの役割、だから堂々と助けてもらっていいのです。そして心から感謝する。
ひとりで頑張りすぎると心身に余裕がなくなり、そのストレス発散の矛先は子供に向かいます。
あまりつらいと、つい愚痴をいいたくなる。「どうしてママだけがこんなに頑張らなくちゃいけないの。ママはあなたのためにこんなに頑張ってるのに。何もしてくれないのね。」不平・不満に自分のしんどい自慢、かわいそう自慢。
こんな時の子供の気持ちは、「だったら離婚しなけりゃいいじゃん、ママこんなに怒るようになったの離婚してからだし。パパがいたらこんなしんどい思いしないでよかったんじゃね?それに俺だって頑張ってるし。」という感じなのではないでしょうか。
反抗期ならそれがきつい言葉や態度になって返ってきてしまうでしょう。
離婚したのは親の都合。その結果を子供にしわ寄せしないようにしたいものです。
でも子供の年齢によっては反抗期であっても、正直に親の気持ちを話してみるというのもいいかもしれません。つらいことを正直に子供に話す。
家族として協力をお願いする。お手伝いなどできることはやる、という役割をはたしてもらう。反抗期の子供も自分がお子様扱いされていないことに悪い気はしないはずです。
全部をひとりでやろうとすると、できないことばかりに気がいって不安になる。できない自分を責める頻度が増える。子供にあたる。いいことは何ひとつありません。
できないことはできないこととして認め、まわりに助けてもらうのです。これはできることですよね。
もし、まわりに助けてもらえそうな人が思いつかないというのなら、このブログを読んでくださったご縁です。私でよければ、お話きくことぐらいはできます。遠慮せず何でもご相談ください(^^)
あなたの心が軽く、柔らかくなれば、 きっと子供の反抗期も同時にうまく乗り切れますよ!
まとめ
子供の反抗期には、みんな同じように悩んでいます。反抗期ならではの言動もその対処法も母子家庭だからと特別なものはありません。
ただ母子家庭だから気にかけておきたいことはいくつかあります。子供に父親の役割をさせない、子供に父親の悪口をいわない、遠慮せず周りに助けを求める、ということです。
大切なのは今の親子の関係性がどうあるのか、これからの関係性をどのようにしたいのか。親子の関係性を進化させてくれるだろう子供の反抗期を歓迎しましょう。
同じ時間と同じ空間、今ここに親子で一緒にいるということに、ただ感謝して。
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